運動不足から脱却して抵抗力を高めるコツ|忙しい会社員でも続く健康習慣
2026/08/20
「最近、昔より疲れが残りやすくなった」
「仕事が忙しく、ほとんど運動できていない」
「40代になってから体調を崩すことが増えた気がする」
「健康のために何か始めたいけれど、何をすればいいのか分からない」
このような悩みを抱えていませんか。
40代になると、仕事では責任のある立場を任されることが増え、家庭でもさまざまな役割を担います。
朝早く家を出て、電車や車で通勤。
会社に到着したらパソコンの前に座り、会議やメール対応に追われる。
昼食も短時間で済ませ、午後も座ったまま仕事を続ける。
帰宅する頃にはすっかり疲れてしまい、
「今日はもう運動しなくていいか」
と思ってしまうことも珍しくありません。
こうした生活が数日続くだけなら大きな問題を感じないかもしれません。
しかし、それが数か月、数年と積み重なると、身体を動かす機会は想像以上に少なくなります。
そこで気になってくるのが、「抵抗力」や「免疫力」です。
運動不足を感じている人のなかには、
「適度な運動をすると免疫力が向上するの?」
「40代から運動を始めても遅くない?」
と疑問を持っている人もいるでしょう。
結論から言えば、40代からでも運動習慣を見直す意味は十分にあります。
ただし、抵抗力の向上を目指すからといって、突然激しい運動を始める必要はありません。
むしろ、これまで運動不足だった人ほど重要なのは、「適度な運動を無理なく継続すること」です。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、個人差を踏まえながら「今よりも少しでも多く身体を動かす」ことが基本的な考え方として示されています。
この記事では、忙しい40代会社員に向けて、運動不足から抜け出し、免疫力・抵抗力の向上を目指すための考え方と具体的な方法を詳しく解説します。
「いきなりジムへ通うのは難しい」という人でも実践できる方法から紹介しますので、まずはできそうなことを一つ見つけてみてください。
なぜ40代は運動不足になりやすいのか?
20代の頃は、意識しなくても身体を動かす機会が多かったという人もいるでしょう。
休日には友人と出かけ、駅まで歩き、スポーツを楽しみ、仕事でも移動する機会が多かったかもしれません。
ところが40代になると、生活は大きく変わります。
管理職になってデスクワークが増える。
営業でもオンライン商談が増える。
移動には車を使う。
休日には仕事の疲れを回復させるため、自宅で過ごす。
すると、「スポーツはしていないけれど、それなりに動いている」という感覚とは裏腹に、実際の身体活動量は少なくなっていることがあります。
さらに、仕事が忙しい40代にとって大きな問題になるのが、「まとまった運動時間を確保しようとすること」です。
「運動するなら最低30分」
「ジムへ行くなら1時間は必要」
「毎日できないなら意味がない」
このように考えると、運動を始めるハードルは一気に高くなります。
残業がある。
子どもの予定がある。
家事がある。
通勤時間が長い。
こうした生活のなかで毎日1時間を確保するのは簡単ではありません。
だからこそ、40代の運動不足対策では、「運動のためだけに大きな時間を確保する」という発想から変える必要があります。
通勤、昼休み、仕事中、自宅での10分。
こうした小さな時間を身体活動へ変えていくことが、現実的な第一歩です。
運動不足の40代に「適度な運動」が重要な理由
抵抗力の向上を目指すなら、とにかく激しく運動すればよいのでしょうか。
答えは「いいえ」です。
運動習慣のない40代がいきなり長距離を走ったり、重いバーベルを持ったりすると、筋肉や関節への負担が大きくなることがあります。
大切なのは、自分の体力に合った「適度な運動」を継続することです。
運動と免疫についての研究では、適度な運動によって免疫監視に関わる反応が生じることや、習慣的な運動が免疫機能を支える可能性が報告されています。
一方で、身体活動による健康効果は免疫だけに限定されません。
WHOも成人に対して定期的な身体活動を推奨しており、身体活動には心血管系や身体機能、メンタルヘルスなど幅広い健康上のメリットがあるとしています。
つまり、40代から運動する目的を「病気にならないため」だけに限定する必要はありません。
階段を上っても息切れしにくい。
休日に活動する体力が残る。
将来も自分の足で動ける身体をつくる。
仕事の合間に身体を動かす習慣を持つ。
こうした身体全体の健康づくりを積み重ねた結果として、免疫機能も含めた健やかな状態を目指していくことが重要です。
40代はどのくらい運動すればいい?
ここで、
「結局、どのくらい動けばいいの?」
と思う人もいるでしょう。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」成人版では、歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日60分以上行うことが推奨されています。
歩数では1日約8,000歩以上に相当します。
さらに、息が弾み汗をかく程度以上の運動を週60分以上行い、筋力トレーニングを週2~3日取り入れることが勧められています。
同時に、座りっぱなしの時間が長くなりすぎないよう注意することも重要です。
WHOでは、18~64歳の成人に対し、週150~300分の中強度有酸素運動、または週75~150分の高強度有酸素運動などを推奨し、主要な筋肉を使う筋力トレーニングを週2日以上行うことを勧めています。
ただし、ここで注意してください。
現在ほとんど運動していない人が、
「明日から絶対8,000歩」
「今日から毎週300分運動」
と考える必要はありません。
厚生労働省のガイドでも、「今よりも少しでも多く身体を動かす」ことが推奨されています。
1日3,000歩程度しか歩いていないなら、まず4,000歩にする。
昼休みに5分しか歩けないなら、5分から始める。
筋トレをしたことがないなら、スクワットを数回行う。
このように現在の運動量に少し足すことから始めましょう。
健康づくりは、「理想の数字を初日から達成する競争」ではありません。
今の自分より少し動ける生活に変えて、それを続けることが大切です。
運動不足の40代が抵抗力を高める7つのコツ
ここからは、忙しい40代会社員が運動不足を解消し、抵抗力の向上を目指すために実践したいポイントを紹介します。
コツ1.まずは1日10分、身体を動かす時間を増やす
運動不足の人が最初に行うべきなのは、完璧なトレーニングメニューを作ることではありません。
「身体を動かす時間を増やす」ことです。
たとえば、駅ではエスカレーターではなく階段を使う。
昼食を食べたら会社の周囲を歩く。
帰宅するときに少し遠回りする。
自宅でテレビを見ながら足踏みする。
これだけでも、身体活動量は増えます。
特に忙しい会社員には、「昼休みに10分歩く」という方法がおすすめです。
運動するために早起きする必要がなく、仕事後に疲れて中止する可能性も低くなります。
昼食を食べ終わったら10分歩く。
これを平日5日続ければ、週50分です。
「たった10分」と思うかもしれません。
しかし、運動習慣のない人にとっては、この10分を継続できるかどうかが大きな分かれ道になります。
最初から60分を目指すより、まず10分を習慣化してください。
コツ2.ウォーキングを「少し速く」する
抵抗力の向上を目指す運動習慣として取り入れやすいのがウォーキングです。
特別な器具が必要なく、通勤や昼休みと組み合わせられるため、忙しい40代でも始めやすいというメリットがあります。
ポイントは、ただゆっくり歩くだけではなく、体力に余裕があれば普段より少し速く歩くことです。
WHOでは、中強度の身体活動の例として早歩きなどを挙げています。
とはいえ、息が苦しくなるほど無理をする必要はありません。
運動不足だった人は、最初の数分は普通の速さで歩き、身体が温まってから少しペースを上げるとよいでしょう。
20分確保できない日は、朝10分、昼10分というように生活へ組み込みます。
重要なのは「長時間できたか」より、「今週何回身体を動かせたか」です。
コツ3.筋トレを週2回から取り入れる
健康づくりというと、ウォーキングやジョギングばかりをイメージするかもしれません。
しかし、40代では筋力トレーニングも重要です。
厚生労働省は成人に筋力トレーニングを週2~3日行うことを推奨しており、WHOも主要な筋群を使った筋力トレーニングを週2日以上行うことを勧めています。
筋トレといっても、最初から重いダンベルを買う必要はありません。
初心者なら、自分の体重を利用した運動からスタートできます。
特に取り入れやすいのがスクワットです。
椅子の前に立ち、お尻を後ろへ引くように座り、再び立ち上がります。
最初は8~10回程度でも構いません。
床で行う腕立て伏せが難しい場合は、壁に両手をついて行う「壁腕立て伏せ」に変更できます。
大切なのは、筋肉痛になるまで追い込むことではありません。
正しいフォームを意識し、翌日に強い疲れを残さない範囲から始めましょう。
コツ4.仕事中の「座りっぱなし」を減らす
「週末には運動しているから大丈夫」
そう思っている人ほど、平日の座っている時間にも注目してください。
デスクワーク中心の会社員の場合、朝9時から夕方まで長時間座り続けていることがあります。
厚生労働省の身体活動ガイドでも、座位行動の時間が長くなりすぎないよう注意することが勧められています。
そこで、仕事中は「運動する」のではなく、「座っている状態を中断する」という発想を持ちましょう。
オンライン会議が終わったら立つ。
飲み物を取りに行く。
コピーを取りに行く。
トイレへ行く際に少し遠回りする。
昼食後に外へ出る。
これなら仕事の邪魔になりにくく、特別な運動時間も必要ありません。
デスクワークの人ほど、「ジムで1時間運動すること」だけではなく、日中にこまめに動く習慣をつくることが大切です。
コツ5.睡眠を削ってまで運動しない
運動不足を解消しようとすると、
「朝5時に起きてランニングしよう」
「仕事が終わってから深夜にジムへ行こう」
と考える人もいます。
もちろん、生活リズムに合っていて、十分な睡眠を確保できるのであれば問題ありません。
しかし、ただでさえ睡眠時間が短い人が、さらに睡眠を削って運動を行うのはおすすめできません。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、成人について個人差を踏まえつつ、6時間以上を目安として必要な睡眠時間を確保することが推奨されています。
免疫力の向上や抵抗力の向上を考えるなら、「運動だけ頑張る」のではなく、睡眠や休養も含めて生活を整える視点が欠かせません。
睡眠時間が十分に取れていないなら、60分運動するために睡眠を削るより、10~20分の運動に短縮し、休養を確保する選択肢も考えましょう。
コツ6.食事を極端に制限しない
40代になると、体重の増加が気になり、
「運動を始めるなら食事も一気に減らそう」
と考える人がいます。
しかし、健康づくりの目的で運動するのであれば、極端な食事制限に走る必要はありません。
厚生労働省は、健康づくりではバランスの取れた食生活が大切であるとしています。食事バランスガイドでも、主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物などを組み合わせ、何をどれだけ食べるかを考える考え方が示されています。
「これだけ食べれば免疫力が上がる」という一つの食品に頼るのではなく、食事全体のバランスを考えることが重要です。
特に忙しい会社員は、昼食を菓子パンだけで済ませたり、夕食が深夜の外食だけになったりしやすいため、まず日々の食事を振り返るところから始めましょう。
コツ7.頑張る日ではなく「続けられる日」を増やす
運動不足を解消できない最大の原因の一つが、「頑張りすぎ」です。
月曜日にやる気が高まり、いきなり5キロ走る。
火曜日には激しい筋肉痛。
水曜日は休む。
木曜日も仕事が忙しく休む。
そのまま運動習慣が消えてしまう。
こうした経験がある人もいるでしょう。
抵抗力の向上を目指すなら、一度の激しいトレーニングよりも、適度な運動を生活の一部として継続できる仕組みをつくることが重要です。
「今日は30分できなかったからゼロ」ではありません。
30分できない日は10分。
10分できない日は5分。
5分も難しいなら、エレベーターを階段に変える。
このように「ゼロの日を減らす」ことを意識してください。
1日10分でできる「運動不足解消メニュー」
「何をすればいいか考えるのが面倒」という人は、まず10分だけ身体を動かす習慣をつくりましょう。
最初の2分はその場で足踏みします。
腕を自然に振り、身体を温めます。
続いて、椅子を使ったスクワットを8~10回行います。
次に壁を使った腕立て伏せを8~10回行います。
その後、立った状態でゆっくりとかかとを上げ下げします。
最後にもう一度、その場歩きを行います。
これだけでも、まったく何もしない状態と比べれば身体を動かすきっかけになります。
体力がついてきたら、回数を少しずつ増やしたり、ウォーキングと組み合わせたりしていきます。
ただし、膝や腰などに痛みを感じた場合は無理をしないでください。
回数をこなすことより、安全に継続できることを優先しましょう。
40代がやりがちな「抵抗力を高める運動」の間違い
「汗をたくさんかけば効果が高い」と思う
大量に汗をかいたからといって、抵抗力や免疫力がその分だけ高まるわけではありません。
汗の量は運動強度だけでなく、気温、湿度、服装、体質などにも影響されます。
運動の成果を「汗の量」で判断しないようにしましょう。
激しい運動を毎日続けようとする
これまで運動していなかった人が、突然毎日激しい運動を始めると、疲労やけがにつながる可能性があります。
厚生労働省のガイドでも、個人差を踏まえ、可能なものから取り組むことが基本とされています。
最初は物足りない程度でも構いません。
「また明日もできそう」と感じるくらいで終了することが、長期的な継続につながります。
週末だけすべて取り返そうとする
平日は一切動かず、土曜日だけ何時間も運動する。
この方法では、運動に慣れていない身体へ急に大きな負荷をかける可能性があります。
週末の運動に加えて、平日に5分、10分でも歩く時間を増やしてみましょう。
体調が悪くても無理をする
「習慣を途切れさせたくない」という理由で、発熱や強い倦怠感、胸の痛み、息苦しさ、めまいなどがある状態でも運動するのは避けてください。
体調不良時に休むことも健康管理です。
症状が強い場合、長く続く場合、持病がある場合は医療機関へ相談してください。
運動だけではなく「睡眠・食事・休養」もセットで考える
免疫力の向上、抵抗力の向上というテーマでは、つい「何の運動が一番効くのか」という話に目が向きます。
しかし、健康状態は運動だけで決まりません。
睡眠、栄養、ストレス、休養、基礎疾患、年齢など、さまざまな要素が関係します。
睡眠時間を削って毎日走る。
食事を極端に減らして筋トレする。
疲れているのに休まず運動する。
これでは、健康づくりという本来の目的から外れてしまいます。
厚生労働省も、身体活動だけでなく睡眠や栄養・食生活を健康づくりの重要な要素として位置づけています。
適度な運動を行う。
必要な睡眠を確保する。
バランスのよい食事を意識する。
疲れている日は休む。
これらを組み合わせて、身体全体を整えていきましょう。
よくある質問(Q&A)
Q.40代から運動を始めても遅くありませんか?
遅くありません。
身体活動については「何もしないより少しでも行う」ことが重要であり、厚生労働省やWHOでも、すべての成人に定期的な身体活動が勧められています。
これまで運動していなかった人ほど、現在の体力に合わせて少しずつ始めてください。
Q.ウォーキングだけでも抵抗力の向上につながりますか?
ウォーキングは日常へ取り入れやすい身体活動です。
習慣的な身体活動と免疫機能、感染症リスクとの関連を示した研究もありますが、「ウォーキングをすれば感染症を防げる」と断言できるものではありません。
健康づくりを目的に、ウォーキングと筋力トレーニング、睡眠、食事などを組み合わせることをおすすめします。
Q.毎日筋トレをしたほうがいいですか?
健康づくりを目的とする成人では、厚生労働省は筋力トレーニングを週2~3日行うことを推奨しています。
運動初心者が同じ筋肉を毎日激しく鍛える必要はありません。
無理のない負荷から始め、休養も取るようにしましょう。
Q.運動する時間が本当にありません
まず「30分以上確保しなければ運動ではない」という考え方を捨ててみてください。
昼休みに5~10分歩く、駅で階段を使う、仕事中に立ち上がるなど、日常生活の身体活動も積み重なります。
WHOも、仕事、移動、家事などを含むさまざまな身体活動が健康づくりに含まれるとしています。
Q.体調が悪い日でも習慣のために運動したほうがいいですか?
発熱、強い倦怠感、息苦しさ、胸の痛み、めまいなどがある場合は、無理に運動せず休養してください。
治療中の病気がある人や、身体活動によって悪化する可能性のある症状がある人について、厚生労働省も事前に医師などの専門家へ相談するよう示しています。
まとめ|40代の抵抗力向上は「今日10分動く」ことから始めよう
運動不足を感じている40代が、抵抗力の向上や免疫力の向上を目指すとき、大切なのは「一気に身体を変えよう」としないことです。
仕事、家族、生活の予定をすべて変えて運動する必要はありません。
今ある生活のなかに、少しずつ身体を動かす時間を加えていきましょう。
「健康のために運動しなければ」
そう思いながら何か月も過ぎているなら、今日から10分だけ歩いてみてください。
10分取れなければ5分でも構いません。
会社で階段を使うだけでも構いません。
重要なのは、「いつか始める」から「今日少し動いた」に変えることです。
その小さな積み重ねが、運動不足から抜け出すきっかけになります。
そして、
「自己流では何をすればよいか分からない」
「運動を始めてもいつも三日坊主になる」
「40代の自分に合ったトレーニング方法を知りたい」
「忙しいので、短時間で効率よく運動したい」
という方は、一度パーソナルトレーニングを活用してみてください。
現在の体力や運動経験、仕事のスケジュールなどを踏まえて、無理なく継続できる運動方法を考えることで、「頑張らなければ運動できない状態」から「自然に身体を動かせる生活」へ変えていくことができます。
40代からの健康づくりで重要なのは、今日だけ頑張ることではありません。
50代、60代になっても続けられる習慣を、今からつくることです。
まずは今の身体と生活習慣を確認し、自分に合った一歩を始めてみませんか。